気になる向精神薬 (Essence for Resident)

向精神薬を処方されている患者さんは沢山います。どうして処方されているのか？実際に患者に会って問診し、その処方に妥当性があるのかを理解すると、内科外科のローテートは非常に面白く、勉強になります。本書では、国試でも頻出で、臨床でもよく遭遇する精神疾患・精神症状についての解説と、それぞれに対応した薬剤の考え方が端的に記されています。例えば、統合失調症やせん妄、うつ病にまで使われる「抗精神病薬」にどんな使い分けがあるか、その面白さを垣間見ることができます。類書は多数ありますが、まずはこの本から始めるのがベストとおもわれます。残念ながら、具体的な処方についての記載はあまり載っておりません。あくまでも理解のための本であり、マニュアル・対応本ではありません。薬理学的に興味がある人、抗てんかん薬に興味がある人は、「本当にわかる精神科の薬はじめの一歩」「精神科の薬がわかる本」がおすすめです。具体的な処方については、精神科プラチナマニュアルで補完する事ができるので、同時に購入することをおすすめします。